ダルマ雪歩の結婚生活:P洗脳編

P 「ただいま雪歩。すまない、どうしても大事な用事があって、遅くなって」
ふとん「あうぅ…………」(ぷるぷる)
P 「ゆ、雪歩……っ」

 部屋の奥、布団が不自然な形に盛りあがっている。だるま雪歩が、敷き布団の下に埋まっていたのだ。
P(饐えた臭い……。嘔吐したのか?)
 暖色系の布団諸々から(白いシーツは、雪のトラウマを刺激して雪歩を怯えさせるので全て捨てた)、雪歩を
発掘するP。血の気を失って、少女の顔はいつも以上に白い。背中をさすってやる。

P 「体の具合が悪いのかい? ……どうしてこんな…」(※お前のせい)
雪歩「ぁ……ぁぅ……ぉぇ」
 雪だるまは、錯乱し、喉が痺れて、話すことすらままならないようである。
P 「ほら、お茶だよ」
 水筒のお茶を雪歩の口元にもっていく。いまの雪歩は、ストローを使わなければ自力でお茶を飲むことすら能わないのだ。
雪歩「……」(ちびちび)
P 「そうか…また、幻肢痛がぶり返したのか…?」 (※上に同)
 ファントムペイン。雪だるまをときたま苦しめる、ありもしない手足に激痛が襲う病である。特効薬はない。薬でごまかして、何年も苦痛に脅えなければならない。
P 「よしっ。いま、座薬を入れてやるからな」
雪歩「……」(ふるふるっ)
 手足をなくし、すっかり体重が減ってしまった雪歩を、お供え物のように慎重に布団に乗せ、戸棚を探るP。

 雪歩は絶望でぼやけた頭で、今となっては『背丈』が自分の二倍ほどもある男性を見上げる。心がざわめきを上げる。
アイドルとして輝いていたあの頃、雪歩はこの人のおかげで、犬や男の人への恐怖心を少しは克服できていた、気がした。
それが今では、四肢と一緒に自信を奪われ、アイドルを始める前よりも怖い。たまらなく怖ろしい。
そして雪歩が何よりやるせなく感じるのは、やさしく介護してくれるプロデューサーにも、男性ということで時折おそれを抱いてしまう自分であった。



464 :(雪歩ダルマ いじ愛で):2012/01/20(金) 22:27:10.80 0
雪歩「あぅ……ひぁ(プロデューサー、ちがうんですぅ…)」 声にならない声で、幻肢痛はないと伝えようとするが、適わない。
これからこの男の人は、雪歩のパジャマのズボンと下着を抜き取るのだ。そして、雪歩が恥じらって嫌がるそぶりを見せても、
「そんなに苦しいのか、今助けてやるぞぉ、雪歩」と、半ば強引に、それも手際よく、雪歩のおしりの穴に指をつっこみ、
薬を差し入れるのだ。そう思うと、あたかも、これからPにレイプされるかのように思えて、体が熱くなる。

雪歩「……っ、ま゙こっ……」
 混濁した頭のまま、真や伊織を呼ぼうとする。ここが自分の家なのか、765プロの事務所なのか、
自分が五体満足のアイドル雪歩なのか、だるま雪歩なのかすら、少女の頭の中でごちゃごちゃになっていた。
当然、真たちは返事をしてくれない。……失意をきっかけに、伊織との会話が思い出される。
雪歩(そうでしたね、プロデューサー……誰も止めてくれません……、美希ちゃんが……事務所で、私の悪口を言いふらして、
    それが事実みたいになって、みんなも私を、嫌ってるんですぅ……ですからきっと)

  亜美「兄ちゃんたいへんだね→! オバケの、し・い・く・が・か・りっ!」
  真美「うわー、これ、おしりの穴に薬入れなきゃいけないんしょー、チョーばっちー」
  P  「あぁ、もう疲れたよ……。今日なんて家に帰って最初にやることが、ちんちくりんダルマ雪歩に座薬かよ。“あっちの家”のほうが断然いいな」
  社長「がんばってくれたまえよキミ、一生な。765プロのイメージに大きく影を落とすスキャンダル、それを、きみの結婚…犠牲で手打ちにできた」
  律子「ふう。雪歩、いっそ亡くなってくれてれば、絵になる悲劇にできたんですけどね……あんな気持ち悪い姿で、生き残っちゃうなんて」
  あずさ「あらあら、かわいそう…。プロデューサーさんには、運命の人が他にいらしたでしょうに。負け組の結婚ですね」
  響 「エサも自分で口に運べない、一人で決められたところでフンもできない、手のかかる動物だな。自分でもカンベンしてほしいペットだぞ」
雪歩(みんな……みんなの言う通りですぅ)(すみません…プロデューサー……)(おしりの穴に薬をいれさせて、ごめんなさい…)
   (体中のきたないの、お掃除させちゃって、ごめんなさい)(響ちゃんの犬やハムスター以下のだめだめで、ごめんなさい…)
   (私なんかが結婚して、プロデューサーの人生を台無しにしてごめんなさいぃ…)

 雪歩の悲観的な推測が、孤独のためにふくれあがり、形作り、いつしか雪歩の周囲では、想像上の、雪歩に関わってきた人間たちが
見下ろしていた。みな、悪意にまみれた目で、口々に軽蔑の言葉を吐き付けてくる。

  萩原父「あいつは、萩原家の恥だ――アイドルになるなどと勝手をぬかして、あんな姿で帰ってきて」
  萩原母「私たち、老後もずっと、あの子の介護を続けないといけないのかしらね。あんな子、産まなければよかった…」
雪歩(すみません、生まれてきてすみませんぅ………)

  元ファン達「うそだろ…」「キモイ」「手足の無い醜い生き物……」「幻滅した…」「こわいよー!」「やよいに乗り換えて神回避 ^^」
雪歩(すみませんっ、アイドルなんてやってすみません………ちゃんと死ななくてすみませんんぅ…)



――幻覚だと分かっているのに、たまらなくつらい。
こうもつらいのは、障害者・『可愛そうな人』代表選手となった雪歩に、現に向けられている、薄氷を踏むような
あの笑顔こそが偽りだと思えるから。みなの本心は、こちらだと思えるからである。


  伊織「で、そうやって泣きそうな顔で、誰かがやさしくしてくれるのを、慰めてくれるのを待ってるわけ。……死んでもあんたみたいにはならないんだから」
  貴音「これは、なんというもののけでしょう……面妖な形状をされています……」
  千早「プロデューサーはただでさえ、私のプロデュースで忙しいんです。妻として、手助けどころか、手間を掛けさせるなんて、資格がないのでは」
  小鳥「社会のお荷物ですよね。生きてる価値あるんでしょうか。そのくせ結婚なんてするなんて」
  やよい「うっうー! 不幸がうつっちゃいますから、あっちいってくださーい!」
  真  「一緒にダンスもできない雪歩なんて、ボクに女の子らしいこと教えてくれない雪歩なんて、なんかもう興味ないです」
  美希「ミキね、変わったんだよ。キラキラしたくて、ハニーのために、変わったんだよ。なのに………雪歩はひどいの」

  春香「私、千早ちゃん、真、伊織、やよい、美希、亜美、真美、あずささん、貴音さん、響ちゃん、
      律子さん、社長、小鳥さん、そしてプロデューサーさん……みんなで、765プロの仲間だもんね!」
  雪歩「はぅ……こわい……あなた、誰ですか? こ、こっち見ないでください……ひぃぃ、助けてくださぃ、プロデューサー……かいぶつが」

雪歩「ぁ……(……765プロにいた頃の私が、今の私におびえてる………)(…全部、美希ちゃんの言う通りだったんだ)」
P 「ど、どうした雪歩? 痛みが引いたのかい」 ぬきとった雪歩のショーツ片手に、Pが動きを止める。
雪歩「……ほんとうは…」
  喉の痺れは いつの間にか、しゃべれる程度には収まっていた。

雪歩「…ほんとはあの時、遭難して、死んじゃって、私、萩原雪歩はいなくなったんです……」

 少女の様子から、さすがのPも悟った。雪歩を蝕んでいたのは、肉体的な苦痛ではなかったことを。
 すっかり幻肢痛のしわざだと思い込んでいた自分にばつが悪くなるが、それどころではない。雪歩がおかしい。息をのむ。


雪歩「気がついたんです……私 あの日、吹雪に襲われて……」
 雪歩は、絶望と狂気の世界にありながら、不思議とおだやかな様子で。
 運命の日を思い出し、淡々と口だけを動かす。
雪歩「寒くて……死にたくない…生きて…生きて帰りたいって、一生懸命、穴を掘りました……。生きていたかったんですぅ…
    生きてもう一度、みんなと、プロデューサーとあいたかったんです…」
雪歩「それで、凍えて死んじゃったはずなのに、その想いで、私、死にきれずに、お化けになっちゃって……」
P 「…雪歩、なに言っているんだい。お化けなんて。(…まさか、美希が変なことを)」
雪歩「……それで、お化けの雪歩は、プロデューサーに取り憑いて…。ひくっ、すみません」

 雪歩には思えるのだ。雪の中を歩きさまよい、穴を掘って埋まって死ぬ。まさに自分、雪歩にお似合いの閉幕であったと。あれは、運命だったのだ、と。

 運命をねじ曲げてまで、愛する人たちを苦しめてまで、Pに、無い手足でしがみついていることに、何の意味があったのだろう。
雪が怖くなって、歩くことすらできなくなって、雪歩という自分の名前の、前半に恐怖を、後半に悲嘆を抱く。そんな自分が、雪歩でいいのだろうか。
―――自分の中身がいなくなってしまったような感覚。
そう、萩原雪歩は、死んでいたのだ。自分は、雪歩の幽霊なのだ。(ちなみに全て、美希が雪歩にふきこんだ理屈である。
美希は己にこのように言い聞かせて、罪悪感を殺していた。)

雪歩「夢を見させてくれて、ありがとうございました。でももう、夢からさめました」 首だけで、精一杯お辞儀する。斜めにずれるお辞儀を。
P (…美希………伊織……そうか)

雪歩「よろしかったら、おばけ雪歩を、天国に送ってください。
    プロデューサーに、他に大好きな人がいて、私が邪魔でしたら……首を絞めて、私を楽にしてください。
   (そうです…おなかの子を、美希ちゃんに取られるくらいなら、いっそのこと、このまま……一緒に)」

P 「……」 しばらく逡巡していたプロデューサーだったが、
 やがて決心したように、表情を引き締めた。
P 「雪歩、目を瞑っていてくれ」
雪歩「はい……」


 少しの時間ののち。
 プロデューサーの手が、雪歩の首筋に触れた。
雪歩(………私、死ぬんだ……)(……死ぬの、二回目なのに……こわい……)(プロデューサー、ありがとうございまし――)
P 「……目を開けていいよ」
雪歩「……?」 手ではない、感触に、
P 「ほら……」
 おそるおそる、雪歩が目を開くと、
 銀色のネックレスが、自分の首で光っていた。

雪歩「え……これ……」
P 「ごめんな、今頃になっちゃって」
雪歩「ぁ……ゆびわ…(ネックレスに、指輪が通してありますぅ……)」
 首を絞められないよう気づかわれた、引っ張れば簡単に外れるタイプのネックレス。そして、白金のリング。
 結婚指輪。
 穴の中の暗闇であった雪歩の世界に、ぱっと光がさす。
P 「雪歩……今度の休日、ちょっと遅れちゃったけれど、新婚旅行に行こう。お義父さんも、お義母さんもなしで、二人っきりで、
   ……勇気を出して、雪を見に行こう。あの山じゃなくて、覚えてるかい? 雪歩が初めてのライブで、勇気を出せたあの村、降郷村の雪を、見に…」
雪歩「ぁ……」
P 「――結婚式のとき、誓っただろう。変わってないよ。俺は、萩原Pは、萩原雪歩を永遠に愛すると」
  雪歩のものと、同じデザインの指輪を薬指にはめて見せるP。
  そして雪歩の指輪をすくい上げ、切断された腕の先端に寄せ、雪歩の『手』にキスをする。

雪歩「…うぇ、ふぇえぇぇえええんっ!」
 押し寄せてくる、津波のような安堵。絶対的安心感。自分は、愛されていた。涙があふれる。まるで子供のように、雪歩らしからぬ大きな泣き声で、雪歩は泣く。
 Pも、大事なぬいぐるみのように彼女を抱きしめて応える。
雪歩「いじわる、いじわる……、すみ……すみません、自信が無くてすみませんぅ!」


P 「綺麗だよ。雪歩」
雪歩「はいぃ……(ずっとそのまま、ぎゅっとしててください)」
 手足のない雪歩には、Pを抱きしめ返すことはできない。それでも、精一杯、体をすり寄せることで無限の愛情を表現する。
このような体でも、愛があることを、おばけじゃない、人間なんだということを伝える。
どちらともなく、唇と唇が合わさり……はじめはおそるおそるだったキスも、やがて美希に対抗心を燃やし、あの映像以上の激しさを求める雪歩。

 ディープキスを終えると、ぼっと赤くなる雪歩をよそに、Pはそのまま顔をおろす。母乳を欲する赤子の
ように、雪歩の乳に吸い付く。エッチになだれこもうというのだ。
雪歩「一緒に、おふろに……」
P 「今日はいいんだ。そのままの雪歩を、抱きたい! (おっぱい!)」
 これまでならば恥ずかしさで泣いてしまうような、Pのそんな要求も、今はただ、嬉しさの一色。もし残っていたら、両手をぎゅっとしていたに違いない。

雪歩(私、プロデューサーを幸せにできる…幸せにできますっ!)(もうアイドルとして成功して喜ばせてあげたり、
    何か買ってあげたり、できないけど)(ごはんもお風呂もおトイレも、みんなやってもらって、一緒に寝てもら
    わないと夜が怖くて泣いちゃうこともあって…迷惑ばっかりかけてるけれど)
    (それに……お布団で、喜ばせてあげるの、まだまだへたっぴで、ひんそーですけど……)
    (でも、『私がいる』だけで、プロデューサーを幸せにできますぅっ……)


 半分は、「計画通り」だった。
 死にたければ、勝手に工夫して死ねばいい。そのための手段は、美希が提示していた。
 だが、この雪歩がプロデューサーに迫ったのは二択。
 いつも通り「愛してる」と振る舞うか、殺人犯として高確率で逮捕され全てを失うかの二択。
離婚や実質離婚という道を、予め消去していた。
 そして、その万に一つ負けない選択肢を、もし誤られたとしても、雪歩は人の手による首締めという、比較的楽な終わり方ができる。
さらに、Pには、自分を愛しきれなかった罰として、殺人者として生きる苦しみをプレゼント。地獄への道連れだ。
―――いつもネガティブで、控え目さの欠片もない程に控え目にふるまいつつ、無意識にちゃっかり己の都合がいいように
場を設定、誘導してしまっていることもある、雪歩。
 愛ゆえに非情に徹した美希の、あの精神攻撃に耐えきったのは、雪歩ゆえ。他のアイドルが同じ立場ならば危なかった。
雪歩「……(にこっ)」
 極限状態の中、これを無意識でやった。雪歩もまた、したたかな「アイドル」だったのだ。


 薄暗い部屋の中。新しく敷かれた布団の上で、愛し合うPと雪歩。
傍から見れば尋常な交わりではない。幼さ残る少女のほうは、手も足もなく、腹は気持ちふくらんで、
精神も病んでいる。このようなセックスはあまりに一方的。幼児を相手にするようなもの、和姦であり
ながらレイプに近い、もはや犯罪的である……はずなのに、だるま雪歩のほうも、Pに負けない
ぐらいに積極的に、愛する人の肉体を欲していた。

P 「はァ、はぁっ、だいじょうぶだからっ。おなかの子、エッチしても……」 雪歩のにおいを胸いっぱいにかぎ、
雪歩「はいっ!」 お腹の赤ちゃんについて、確かめ合う。
P 「何だ、知ってたのか…? 俺も最近、勉強したのに」
雪歩「あの、携帯電話で、インターネットして……いまくらいならエッチしても平気だって。ちゃんと産婦人科の先生にも確認しました」
P 「俺が仕事をしている間に、ネットでそんなことやってたのか。こいつめ。言ってくれれば、もっと早くセックスしたのに」
雪歩「はぅ……すみません、恥ずかしくて」
 横向きに寝転がった雪歩に、お腹をかばって 背後から挿入するP。肉棒がだるま妊婦雪歩によって暖められ、ぎゅうぎゅうと締め付けられる。
 雪だるまが幸せでとろける。
雪歩「プロデューサー、私たち親子3人、いまひとつになってますぅ……」
P 「そうだな…はは」
雪歩「3人でひとつ。美希ちゃんよりも、これ、すごいセックスしてますね……」
P 「えあっ?」 ギョっとするP。
雪歩「……そうですよね?」 穢れのない笑顔が、怖い。
P 「その……すまない!」
  挿入し、ばっちり乳をつかみながら、Pは平謝りをする。
P 「雪歩とエッチできなくて、寂しくて、つい! 雪歩だと思って、あいつのことを……」 (※1割くらいは本当)
雪歩「私、おくちで、やってあげてたのに…」
 ちょっとすねてみせる雪歩と、雪歩以上に、泣きそうな声を出して謝るP。
 不思議なことに、手も足もなく、孤独にうちひしがれていたはずの雪歩が、今、立場が絶対的に上であった。

 しかし美希とヤって帰ってきたというのにPのこの変わり身の速さ。呆れたものである。伊達に芸能界で営業をしていない。
P 「ハァっ、ハッ すまん!」 もみもみ
  あやまりながら、しっかり雪歩オッパイに執着するP。エッチでごまかそうというのだ。美希と雪歩は、別腹らしい。
雪歩「もう、ひどいですよぅ……んっ、プロデューサー。私にはプロデューサーしかいないんです。許すしかないですぅ、ぅっ」
雪歩(そうです………浮気できないようにしてあげればいいんです…) 雪歩が、おかしな笑みを浮かべた。


 仰向けに寝転んだP。天に向かって屹立するペニスを、上から雪歩の小さな口が包む。
雪歩「あー…ん」

雪歩「んっ! んぅっ! ううっ!」 ずぽッ、じゅぽッ! ズジュ!
 かつては高度な歌唱レッスンをこなしていた雪歩である。口の力、口使い、腹筋も、一般的な少女とは一味違っていた。
雪歩の口内に含まれたまま、Pのチンチンが 唇や舌を使って強くしごかれる。スぶぶ、と熱くバキュームされる。
だるまになった人間が、ここまで激しく上下運動できるものなのかと、Pは驚愕し、心乱された。
まるで、雪歩の口に、自らが食されているような、訳の分からない快楽の渦にのまれる。
P 「あぁゥ…(食べられてる! お茶みたいに俺、丸呑みされてるっ、雪歩におちんこ食い殺される!)」
 実際、雪歩は、Pのペニスを『殺す』気迫でしゃぶっていた。
雪歩「しゅず、ジュず!(そうです、しんでください…! プロデューサーのおちんちん、もう二度と、美希ちゃん相手に立たないように! しんでくださいぃ!)」
 雪歩は、あの映像を見て ただ悲しんではいなかった。美希からテクを盗んでいたのだ。Pの指示をしっかり覚えていたのだ。

 強すぎる想いが、人を狂わせる。
 追いつめられた小動物が、殺意をもって逆襲するように、Pにフェラチオで襲い掛かる雪歩。その目には、白一色の何もない世界がある。
P 「うぉおお!」  常軌を逸したフェラチオ攻撃をしてくる雪歩に、恐怖心のようなものを感じたPは、体勢を逆転。
雪歩を仰向けに倒して、下半身で雪歩の顔に覆い被せるかたちになる。そのままPは正常位セックスのように腰を打ち付け、
雪歩の舌を、頬を、歯を、喉を蹂躙する。「ほごっ、はっ、ほおッッ!」 興奮と熱狂で、もはや溢れる呻き声が、自分のものなのか、
相手のものなのか分からない。動物的衝動に突き動かされ、気持ちよくなったPは、既に雪歩のことなど大していたわっていなかった。
 呼吸困難に陥り、雪歩の意識が遠のく。
雪歩「――――(――あれ、私、死んじゃうかも――)」
P 「イクぞ、雪歩、出すぞぉおおお!」
雪歩「―――んぅうぶ!」
 びゅるると放出された白濁が、雪歩の口内全域を侵略する。舌を、歯を、頬を、食道を、気道を犯し、それでも収まりきらず、
雪歩の鼻から精子が逆流。並はずれた精力である。まるで、脳味噌の隅々までザーメンを行き渡らせんばかりの、白濁大進撃。
 人生一番のすさまじい顔をする雪歩。口からは唾液と精液の混じり合った汚濁をたらし、両の鼻穴からは
白いザーメンをふきだし、頬を赤く染め、惚けた顔で、呼吸を整える。鼻先にPの腹が打ち付けられ、鼻血も出ていた。
雪歩「あ゙はは……(ごぽぅ)」 だが、そのような惨状だというのに、雪歩は笑った。勝利の笑みを浮かべた。美希に“勝った”のだ。
 ビデオの中の、美希とPのセックスでは、思えばいつも美希にとって気分がいいように Pは動いていた。
超絶テクで美希がPを翻弄しているようでいて、傍から見れば、あれは、両者ともいわゆる接待試合だったのだ。
 だがPは、妻である雪歩には本気の獣欲を解放した。心からぶつかってくれた。そして、それに応えるように、雪歩はPを受け入れ、許した。と、思えた。

雪歩(プロデューサー……私が、こんな風にプロデューサーのこと愛してあげられてて、
    だから、私、美希ちゃんよりも本気で愛されているんですね……)

 それから雪歩は、Pにより、尻の穴にも白い薬を出され、ゆるやかな絶頂を何度も何度も味わうのだった―――


 お風呂に入れられているうちに、いつしか雪歩は、Pの腕の中で眠りに落ちていた。いつも通り、Pが布団に寝かせてあげる。

P(美希と背徳エッチをした罪悪感と、雪歩の中に“母親”を感じ取った衝撃から、つい俺は、胸が熱くなって、雪歩にあんなことをしてしまった)

  かつて雪歩がイメージガールをやっていた缶のお茶を開け、喉を潤す。あたたかい。おっぱいのように温かい。
  雪歩の安らかな寝顔を、まるで娘のように感じて、そっと撫でるP。
P(泣いたり笑ったり、喜んだり恥ずかしがったり、雪歩は素晴らしい表情をしてくれる。それが、俺をも狂わせる。
  もしかすると不器用な俺は、もっと色んな雪歩がみたくて、この先もずっと雪歩に、本当のこと
  だけを言って偽り続けるかもしれない。愛に疎い俺は、彼女の期待を裏切り続けるかもしれない。

  そしてこれまで通りに、雪歩は、俺がめんどくさそうに接したり、他のアイドルと親しそうにすると、
  強靱なまでのネガティヴ思考でそのつど悲しそうな顔を見せ 絶望し、雪歩は、死にたいとすら
  感じるのだろう。……そしてまた俺に慰められると復活し、命を救われたかのように、人生に感謝する。
  手足をもがれて 全てを失った雪歩は、そうやって自家発電のドラマを繰り返すんだ。
  もし死にたくなっても、たぶん自殺はしない。雪歩は強い子だから。この体で自殺はハードルが高いから。
  きっと。……保証はない。美希も何かやっている。いくつもの可能性がある中で、今はたまたま雪歩が
  生きているだけで。運が悪ければ、ふと終わってしまうかもしれない。
  それでも俺は―――かつて天涯孤独で、愛を感じなくなって、愛を感じたくなった、だめな俺は、
  雪歩をこんな風に想い続けるんだ。愛したり愛さなかったりし続けるんだ。)


 朝―――Pは、雪歩の口内の感触で夢から覚める。だるま雪歩がもぞもぞと下半身に潜り込んできていたのだ。
 だるまゆえの、お昼寝できる立場を利用した作戦。Pの目覚ましが鳴る10分前には目覚め、口で“棒倒し”をし、
不倫を防ごうというわけだ。浮気の負い目があって、Pは下半身裸で眠ることを約束させられていた。
朝晩の、2回。できれば3回。雪歩はけっこうなお手前で、搾り取ってくる。手足を無くした彼女の、精一杯の“束縛”。
 目覚めた瞬間、ふとんをめくると、雪歩がいる。巣穴に逃げ込んだ小動物と、トンネルの中の亡霊、両方の色を瞳に
ひめる、頭の変になった雪歩がいる。Pのことを『男の人』としてやや恐怖しながらも、獣欲にまみれた加虐的セックスを、
自分だけがもらえる名誉として期待する、依存に狂った表情をして。

P(俺のせいで、俺だけのものになってしまった最高のアイドル。俺のせいで、俺だけの独特の美しさを
  もつようになってしまった悲劇のアイドル。完璧になってしまったアイドル、雪歩。萩原Pは、ずっとに一緒だよ……)

雪歩「…プロデューサー、ごちそうさまでした」
P 「雪歩、愛してるよ……」

 だが、そんな話はどうでもいい。女としての魅力の前には。

P(うん、でもやっぱりおっぱい物足らないな)(あずささんくらいがいいなぁ……)
 (土下座したら一発くらいやらせてくれないかな、あずささん……)(貴音のほうが可能性あるかな)
 (すっごく卑怯に強引に押せば枕営業的な対応してくれるかな貴音)
 (そうさ。俺、もうおっぱいには勝てないよ……。思えばあの一ヶ月で、俺は無意識のうち美希に、おっぱいに洗脳されてしまってたから。)


 ~    ~    ~

 メールの着信音で、星井美希は目を覚ました。
美希「はふぅ………。ん、今日もがんばるの」

 仕事のことかもしれないと、もぞもぞとベッドの中でメールチェックをする美希。
ある時期を境に、覚醒したかのように生き方そのものを改めた美希だが、Pの結婚式を見せつけられ、更に一段階、
美希は変わってしまった。焦り、おかしく、単調に。奪われた者の悔しさと、やるせなさとで、心にゆとりがなくなっていたのだ。
 メールは珍しいことに雪歩からであった。本文は【すみません。かんちがいだったのは、美希ちゃんのほうでした。お伝えします 】。
添付は生意気なことにブーケの画像と、音声ファイル。再生する。
 眠気が一気に覚めた。

P『俺は……雪歩のことを世界で一番愛してるよ…………美希なんかより。………愛する奥さんだからね……一生、絶対っ、雪歩を―――』

 耳と、脳と世界を疑った。美希は一瞬、自分がなにかの拍子で並行世界(自分がそもそもいなかったり、他社に
所属していたりする状況)にでも迷い込んでしまったのではないかとすら思ってしまう。
美希「うそ……ハニー……」
 Pの言葉は、この声色は、有り得ないのだ。Pは、醜い雪歩といやいやながら結婚した。……彼がいわば“人身御供”として、
萩原家に婿入りしたから、萩原の親たちは婿との関係を考えて、管理体制に対する訴訟等を取り止め、765プロは、
美希や春香たち“家族”の家は守られた……はずなのに。それが、このような言葉は、まるで悪い魔王にさらわれたお姫様が、
魔王への愛の言葉を語っているのと同じではないか。それは、P持ち前のやさしさと、義務感から、あの雪だるまのご機嫌をとる事は
言うだろう。だが、こんな熱いセリフを言うだろうか。本心でなければ、こんな言葉は出ないのではないか。

美希(あれ……ミキ、どうして涙がでてくるのかな…………おかしいと思うな……)

 あの醜くて卑怯な亡霊ちんちくりんだるまから、彼を助け出して、二人で幸せになる。
狂ってしまった運命を修正しようと、正しいことをしたはずなのに、なぜか胸の奥では、自分が悪者だったと感じられてくる。
だが、この感覚が『理解』だなんて、認めない。美希は滲んだ視界で、携帯電話を操作する。こっちがその気になれば、
Pの家庭も仕事も 他の子からの信頼も全て奪い去り、一人占めすることもできるのだ。雪歩の子供も奪って、雪歩自身の命だって……

美希「ううん」
 思えば目が覚めたばかりで、頭が回っていなかった。早まってはいけない。茫然自失状態になって、聞き逃していた最後の方。もう一度、再生する。
P『――美希なんかより。………愛する奥さんだからね……一生、絶対っ、雪歩を、はなさない……ですぅ…』

美希「やっぱりミキの思ったとおりになったの。…雪歩、復活しちゃったんだ。こんな…ハニーをおもちゃにして……許せないの。
    でもいいよ。もっとつらい思いするだけだから。ほんとに、死んじゃうだけだから。だってハニーはもうミキに“ラブダク”、いいなりなの」


 HAPPY END 2  ~P洗脳完了ルート~



  • 最終更新:2012-02-17 12:51:43

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