雪歩vs亜美真美! ごっことはいえプロレスだ!

507 :雪歩vs亜美真美! ごっことはいえプロレスだ!:2011/01/16(日) 02:09:54 0
午後のレッスンは三面鏡張りのレッスンスタジオになっていました。
ここはいつもダンスレッスンをしている所なんですが、
今日は急に決まったせいか、見てくれる先生がいないため、自主レッスンです。
スタジオの中には、先に来ていた亜美ちゃん、真美ちゃんに、自主トレしている千早ちゃんと響ちゃんがいました。
「お。ゆきぴょん来たね! ストレッチしよーよ」
「う、うん」
真美ちゃんに誘われて、ストレッチをしていると、いきなり右腕を捕まれました。
「な、なにするの?」
「んっふっふ~。マミ・ザ・グレートの腕ひしぎ十字固めを喰らえ!」
「え……。い、いたいいたいいいぃ!」
私の右腕をお股に挟んで、思い切り引っ張ったんです。
腕の間接が、いけない方向に極められ、倒れ込んだ私は文字通り悲鳴を挙げました。
「あぁああぁあ!」


508 :雪歩vs亜美真美! ごっことはいえプロレスだ!:2011/01/16(日) 02:11:04 0
「真美。やってるねー」
「亜美。つーぷらとんだよ!」
おっけー。とお気楽な返事をした亜美ちゃんが、
今度は左腕を掴み、同じようにお股にはさんで捻り上げたんです。真美ちゃんよりも容赦のない力のおかげで、全身を痛みが貫きます。
「いやぁぁあ!」
ゴリゴリ、と骨が軋みあう音を聞きながら両腕を極められた私は、もう泣き叫ぶことしかできませんでした。
「やめてぇぇ。ゆるしてくださいいいぃぃぃ!」
「降参ならタップだよ、ゆきぴょん」
「タップはね、どっちかの手で二回、地面を叩くんだよ」
そう言われても、両腕をもぎ取られそうになっている私には、とても地面なんて叩けそうにありません。
「ゆるしてええぇぇぇ!いやああぁぁ!」
「んっふっふー。生娘の悲鳴はそそるのう、亜美」
「うん、ゆきぴょんちょーかわいいよ。これはいわゆる、ビジュアルトレーニングだね」
「……何やってんの?」
「あ、まこちん。ゆきぴょんとストレッチしてるの」
「ぁあああぁぁ!」
「みてのとーり、なかなかタップしないんだよね」
「ふうん。雪歩、結構根性あるんだ」
真ちゃんは私が両腕を極められてるが分からないのか、
誤解してるみたいでした。


509 :雪歩vs亜美真美! ごっことはいえプロレスだ!:2011/01/16(日) 02:14:48 0
「じゃあ、ボクがタップさせて見せるよ! これならどうだ!」
真ちゃんは、少し距離を置いてから走り込んでくると、
跳び箱の踏み台にのるかのように、両足で私のお腹を踏みつけたんです。
一瞬、ゴム靴の堅い感覚がお腹に当たったあと、体がまっぷたつに折れるような衝撃が全身を貫きました。
「がっっっはぁ」
体がくの字に折れ、亜美ちゃん真美ちゃんが吹き飛ばされるように離れていくのが分かりました。
あ、息が吸えないと思った瞬間、何の予兆も無く私の口からお昼ご飯が吹き出してきました。
「う、おげえええぇぇぇぇぁ」
「うわっゆきぴょんキタネー!」
「ぎゃははは! ゆきぴょん吐いちゃった!」
「あ、あ、あ、……」
息が吸えない……。吐くことしかできない……。
うずくまりながら私は、酸素を求めて横隔膜が暴れているのを必死で押さえながら、体中の痙攣が収まるのを待ち、耐えていました。
「ちょ、ちょっとやりすぎたかな。大丈夫、雪歩?」
真ちゃんが話しかけてくれている。
息ができなくて苦しいし、全身が痛くてビクビク痙攣してるけど、真ちゃんが優しい言葉をかけてくれる。
だいじょうぶだよ、まことちゃん。
「だ……だ……ぶ」
「大丈夫だって? よかったぁ。今のはね、フットスタンプっていうんだ」
にっこりと笑う真ちゃん。ああ、よかった。通じてるんだ。私の言葉、聞いてくれてるんだ。
私の心は満足感と、激痛に満たされていました。
出来れば意識を失いたかったけど、できませんでした。
痛みは後から後からやってきて、そのあと三十分くらい私は苦痛に悶え、泣いていました。

つづく?

  • 最終更新:2011-03-14 11:06:03

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